第4世代ツール「フランクリン・プランナー」

手帳進化の変遷

一口に手帳と言っても、実にさまざまなものがあります。文明と同じように、進化をし続けています。フランクリン・プランナーは第4世代手帳。ここでは第一世代からの進化を再認識したいと思います。

第一世代 ― 始まりはメモ帳によるチェックリスト

そもそも手帳の起源はやるべきことを忘れないようにつけ始めたチェックリストが起源とされています。
あなたにも経験があると思いますが、付箋や紙、本の端などに思いついたことをメモし、終わったら消す作業です。

確かにするべきことを忘れないことはできるかもしれませんが、真に重要なことを実行するには至らず、多忙さに身を任せるという、時間に対する飢餓感は改善されません。
我々はこのタイプの手帳を“第一世代手帳”と呼んでいます。

第二世代 ― 手帳で時間を管理する

時代の変遷につれ、様々なことをするのに要する時間が短縮化され、人々の生産性向上に寄与し、人々はより忙しくなりました。結果、時間が足りなくなりました。

そこで先を見据えて、将来の出来事を手帳上でスケジュール化する、すなわち時間管理を手帳で行うという発想が芽生えました。実践例としては、カレンダーに書き込んだり、時間目盛付きの手帳が挙げられます。現在普及している手帳の主流といえます。

しかしスケジュール自体には優先順位が無く、深い価値観と意識的なつながりがあるわけでもないケースが多く、日々のスケジュールをこなすだけに集中してしまうことが多いのです。

結果、タスクを果たすことに対するプレッシャーを感じ、気が付けば時間を管理するはずが、時間に管理される人が続出し、彼らの多くは時間を管理することをやめてしまったのです。時間のストレスから開放されるための手帳にストレスを感じるとは残念ですね。

第三世代 ― 目標管理手帳の登場

ここで目標を手帳上で管理するという発想が生まれました。
到達すべき目標を設定し、それを1年、1ヵ月、1週間、1日とステップに分解し、そしてそれに基づいて、毎日のタスクや行動を設定し、実行するのです。また他のタスクとの優先順位付けも行います。

この考え方は、これまでと比べて大きな進歩があったといえます。日々の行動が明確化したためです。しかし、このような目標は金銭的でかつ与えられた目標であることが多く、結果的には、現在のビジネス・パーソンに多く見られるような「燃え尽き症候群」「多すぎるストレス」「大きな疲弊感」といった副作用をもたらしてしまいました。
自分にとって何が本当に大切なことか? 何をやりたいのか? を明らかにしまいまま、与えられた目標の実現を急いでしまうがあまり、違和感や疑念を抱いたままタスクを実行していかざるを得なくなるのです。

また、生活の中で役割をバランスよく管理する方法が用意されていないのです。私たちの生活は仕事だけではなく、様々な役割の中で生きています。昨今、ワークライフバランスが叫ばれることが多くなりましたが、役割のバランスの欠如に起因することがほとんどです。そうした役割のバランスの欠如が、大きなストレスとなり、信頼を失うといったケースも起こりました。

第四世代 ― 最も大切なことの実現

誰にとっても1日は24時間であり、これは普遍の原則です。この貴重な時間をどのように使うかで、私たちの人生は決まります。しかし、そもそも私たちに時間を管理することなどできません。また、他人の感情や行動も管理することはできません。できるのは自分だけです。

フランクリン・コヴィー社の創設者であるハイラム・W・スミス氏とスティーブン・R・コヴィー博士は、「時間は管理できない。唯一管理できるのは自分自身の行動だ」とし、時間を管理するのではなく、自分自身の行動・出来事を効果的に計画し、管理することを目指そうとしました。
さらに、私たちが本当に充足感を感じ、安らぎを感じるために、私たちが持つ心の奥底にある価値観と日々の行動を結びつける方法とツールを開発しました。

そして2人によって、自分の行動を「原則に基づいた深い価値観」の実現に向けて、ただ一度の人生を計画・管理するツールとして開発されたのが「フランクリン・プランナー」なのです。


第四世代手帳の4つの特長とは

第四世代手帳であるフランクリン・プランナー。いったい第四世代手帳には、どのような特長があるのでしょう。『7つの習慣』の著者であるスティーブン・R・コヴィーは、以下のように定義しています。

第一の特長 ― 一線化

単に目標を設定するのではなく、自分自身の価値観を発掘することによって、「最も大切なこと」を発見し、根底に置き、長期的な目標の立案や優先事項やタスクの設定を一線化し、調和するのです。あなたの行動にはブレがなくなることでしょう。

休日に読むべき書籍があったのに、誘惑に負けて二度寝をしてしまった経験はありませんか? 自分自身と向かい合い、“成長する”という価値観を認識し、“週に一冊の本を読む”という目標を設定していれば、結果は違っていたでしょう。

フランクリン・プランナーには価値観、役割、目標、ミッション・ステートメントを管理する機能がついています。これらを活用すれば、一線化が可能となります。

第二の特長 ― 役割のバランス

私たちは、会社員、妻、夫、地域の消防団員、PTA役員・・・といった様々な役割を果たしています。1つの役割だけに時間を割いてしまうと、他の役割を果たすことはできません。

会社での成功が家族の崩壊、健康の喪失などをカバーできないのです。そしていくら健康で地域の奉仕活動で目覚しい活躍を果たしていたとしても、仕事にも尽力しなければ給料をもらう資格はないでしょう。

フランクリン・プランナーでは“一週間コンパス”というツールを毎週作成します。これが役割を常に意識し、実践するお手伝いをします。

第三の特長 ― 優先事項のスケジュール化

スティーブン・R・コヴィー博士は、スケジューリングを行うにあたって、第三世代とのパラダイムの違いを明確に表しています。
「スケジュール化された課題に自分の優先順位をつけるのではなく、自分にとって重要な課題や事柄をスケジュールに優先して入れる」
つまり、空いた時間にもともとやりたかった大切な目標に向かったタスクを入れるのではなく、先にそのタスクをスケジューリングするということです。
自分が真に必要とされていない接待や会議は丁重に断り、自分の強みを活かさなければ達成できない課題にチャレンジしましょう。

フランクリン・プランナーでは1ヶ月の始まりと1日の始まりにその日のタスクを設定し、優先順位を決定します。そしてこれをタスクリストに書き込みます。これによって手帳を開けば一目で自分にとって大切なタスクを見分けることができます。

第四の特長 ― 人間関係のよりいっそうの重視

いくら優先事項からスケジュール化しても、様々な人間関係の中で生きている私たちは、相手の都合で突発的にタスクが飛び込んでくることが頻繁にあります。この場合、自分の決めた優先事項だけを実行して、相手の意向や予定を無視するわけにはいかないはずです。

スケジュールでは8時に帰宅してTOEICに向けて勉強する予定だったとしましょう。急な仕事を上司から頼まれたとき、「 TOEICに向けて勉強しますから、明日以降でお願いします」と判断するかどうかは、そのときの状況やその仕事の重要度に加え、将来的な上司との人間関係を考えなければなりません。

そして、たとえそのときあなたは相手のためにスケジュール変更を余儀なくされたとしても、罪悪感や自己嫌悪を覚える必要はありません。自分にとって大切な「人間関係作り」を優先させ、将来に向けて関係を強化したのです。