【「一週間コンパス」が生活のすべてをカバー。人生全体を俯瞰しながら計画。】井関悟様

京都府綾部市のコミュニティFMの代表を務める井関悟さん。
フランクリン・プランナーを使い始めて16年のベテランユーザーです。
現在は、全国のコミュニティFM局で組織される日本コミュニティ放送協会(JCBA)の理事という重責を担っておられます。コミュニティFM局という仕事柄、地域社会との関わりも深く、様々な役割を日々忙しく活動されています。

全国組織の理事まで担われ、多忙な毎日を過ごされていますね。

理事の仕事も今年で終わると思っていたのですが、今年の2017年6月の総会で再任され、東、西日本からひとりずつ選任される副代表理事を拝命しました。
出張も多く、時間管理の重要性を実感しています。

今お使いのフランクリン・プランナーですが、かなり使い込まれたバインダーですね。

プランナーは、2001年から使っていますので、もう16年になります。
東京の会社をやめて地元の綾部に帰ってからずっと使っていることになります。
もちろん、過去のリフィルはすべて保管しています。

現在のバインダーを使い始めてから8年になるのですが、実は社長になったときに、家族がプレゼントしてくれました。ファスナ―タイプのバインダーは非常に便利で、なんでも入れて使っています。

具体的な活用法を教えてください。

毎週、まず一週間コンパスに、今週重要な役割とその役割の行動目標を記入します。そして月曜日の段階で、1週間で何を行うか決め、1週間の行動計画を埋めてしまいます。月曜日の朝に3時間ほど時間を使って1週間の計画をすべて立ててしまうのです。
あとは1日の始まりに、優先順位をつけるようにしています。
一週間コンパスやタスク、スケジュールは、一目で分かるように、役割ごとに色分けをしています。オレンジは社長業などの経営業務、赤は仕事上の自分自身の業務、緑はボランティアのこと、黄色はプライベートなことなどに色分けしています。こうすれば、どの役割にウエイトが高くなっているか一目でわかります。
以前は、行動のすべてが赤色になっていたりしていました。
オレンジ色を作ったのは、社長になってからですが、徐々にオレンジ色が多くなってきましたね。
ここでは、あまりバランスに固執するようなことはありません。これによって自分の行動の内容が分かりますし、現在のどのような仕事が中心なのかを理解することができます。
仕事は時期によって大きく変わりますし、常にすべてのバランスをとることは不可能ですから、まずは1週間の自分の仕事を俯瞰するようにしています。

毎週それだけの時間をとって計画を立てるのは大変ではないですか?

都会に住む人は、1時間ほどかけて通勤されていますので、こうした計画の時間を取るのは大変かもしれませんが、私は通勤に10分もかかりませんし、その時間は家でいろいろなことを行うことができます。もちろん、空いている電車に乗るために家を早く出るなんてこともありません(笑)。

一週間コンパスが計画の中心となりますか?

やはり、私にとっては「一週間コンパス」が基本であり、すべてだと言ってもいいかもしれません。1週間というスパンは、計画を立てるのにちょうどいいと思います。また、この「一週間コンパス」というツールが、私の生活すべてをカバーしていますので、人生全体を俯瞰しながら計画することができます。私はこの一週間コンパスは、すべて捨てずに保管しています。
もう少し余裕があれば、本当は1ヶ月単位の計画も立てないのですが、1週間ごとの計画がベースになっています。
価値観に関しても、本当は時間をとって見直したいのですが、なかなか時間を持てていません。現在書いている価値観も作成してからずいぶん時間が経っています。

iseki compassこの一週間コンパスにある、「刃を研ぐ」欄にしっかりと計画を立てることが大切です。
仕事だけではなく、自分自身すべてにおいて、「やらなければならないこと」、「自分にとって必要なこと」を計画します。
最初は、あまり大げさに考えずに、身近なことから計画すればいいと思います。なんでもいいと思います。たとえば、「肉体」のところは、「早く寝る」「ウォーキングをする」など簡単なことでもかまわないので、とにかく計画を立てることが大切です。
「社会・情緒」はいつも何を書くか悩みますが、「友人に会う」「映画に行く」など書いています。「知性」は田舎では本を読む機会が少ないので、読書の計画が中心です。
「精神」は、自分の価値観を書いていますので、どの価値観を今週重視するかを決めています。それを毎週、ずっと繰り返しています。

ベンジャミン・フランクリンのやり方ですね。
それ以外の活用法はありますか?

デイリーリフィルの1ヶ月の最後についているインデックスのページには、「1日日記」として活用しています。今日あったことを1行にまとめて記録しています。
ここに記入しておくと、昨年のこのページを振り返ることで、同時期の仕事内容や活動内容がすぐにわかりますので、計画を立てる際にとても参考になります。意外にも、毎年同じようなことを繰り返しているものです。

井関さんのような、仕事と家庭と地域社会での活動が非常に近くて密接している生き方に、とても共感される方々は多いと思います。とはいえ、そうした活動には、確固たる「主体性」が必要です。自分自身で目標を立て、結果を出していくには、並大抵のことではないとも思います。時間管理において気を付けるポイントはありますか?

これはうちのスタッフにも言っていることですが、まずは計画を立ててほしいということです。
会社に入ると、すぐに計画を立てることを教わりますが、「主体的に計画」することは、簡単ではありません。自分で計画し、スケジュールに落とし込むということを行わないと、「主体的に行動する」ことはできません。「今自分は何をしなければならないのか」を考えることが大切です。
また一度やればいいということでもなく、習慣づけして繰り返して行わないことには、身に付きません。PDCAをしっかり回していくことが大事で、計画して実行しても、それを振り返って次の計画に生かすことを繰り返していかない限り、成長はありません。
スタッフには、毎月の計画を立ててもらい、その結果について発表してもらっています。
ただし、こうした計画と振り返りは、あくまで仕事のことだけです。
仕事をしっかりするには、プライベートのことも重要であり、人生全体を見据えて計画を立てることができない限り、本当の計画ではないと思います。
私の活動は仕事とプライベートを完全に切り分けることなど不可能です。仕事は仕事、家庭は家庭といった考え方は成り立ちません。
自分の人生には、仕事もあればプライベートもあれば、家族もあります。すべてがいっしょであり、すべてそろってはじめて自分自身だと私は思っています。

同感です。時間管理も「主体性」がポイントなのだと思います。
これからも地域の発展のために、ご活躍を期待しています。

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