プロフェッショナル活用事例 栗原邦夫

栗原邦夫本当に価値観が明確になれば、
行動が朝まで待てなくなる!

栗原邦夫様

税理士法人クリアー

何より、価値観の明確化が重要

税理士向けの雑誌を発行されている実務経営様との御縁でお使いいただいてから丸2年。今年で3年目になられますね。栗原様には、税理士さん向けの時間管理講座を開催いただいたりしましたが、ご自身でフランクリン・プランナーをお使いいただいていかがですか。

栗原:実務経営さんとの御縁もあり、税理士向けのセミナーをやらせていただくことになったので、フランクリン・プランナーさんのセミナーに参加させていただき、実際に自分の価値観を考えたり、重要事項を考え、目標設定、計画を行いました。
参加したセミナーは、2016年の年末に開催されたので、年末年始休暇に入ったすぐのころに、セミナーで行った「価値観の明確化」の続きを自分で行いました。そしてそのときに、気になっていたこと、やり遂げたいことを書き出しました。長年思っていたこと、やりたくてもできていなかったことなどをいくつか書き出したのですが、そしたらなんと、そこに書いた大半のことが、お正月の休みの間に実現してしまいました。中には15年ぐらいできなかったこともあったのですが、できてしまったのです。

たとえば、どのようなことが実現されたのでしょうか。

栗原:そのときに居たビルの活用がそのひとつです。私が税理士として独立したのが約15年前ですが、実は、私は税理士に向いているとは思っていなくて、自分のキャラクターに合った仕事は何だろうといつも考えていました。
たとえば、税理士業務のほかに、人が集うようなスペースをつくって直接人と触れ合うことができるようなコミュニティをつくりたいと思っていました。自分はスペシャリストであって、目の前で「ありがとう」と直接お礼が言われるようなことをやりたかったのです。
そのときに居たビルは3階建てで、1階を税理士事務所としてオフィスにしていて、2階は賃貸マンションにしていました。そこで3階を自分のスペースとして活用できないかと考えていたのですが、なかなか実行できず、それこそ足の踏み場もないくらいに散らかり、荷物だらけになっていました。心の中では、ここを一刻も早くなんとかしたいと思っていました。
そこで、手に入れたフランクリン・プランナーに書いた価値観を考えることで、「この部屋をなんとかしてみよう」と、3か月ぐらいのスパンで計画を立てました。戦略的にやりたいこともありましたので、順序だてて具体的に必要なことを書き出しました。
そうしたら、物事が一気に進み始めました。当初は3か月くらいでできるといいと思っていたのですが、「これは1月中にできるかもしれない」となり、なんとお正月休みの間に実現してしまいました。

現在、たくさんの活動をされていますが、そのときの計画と実行はとても大きなことでしたね。

栗原:今思えば、このスペースのおかげで、ミュージシャンが遊びにきたり、音大生が練習に来たりすることになり、いわゆるコミュニティスペースとして機能し始めました。
いろんな人と出会っていくなかで、少しずつ、フィールド(箱)を作りたいと思っていたのですが、そういう意味では、初めての箱がこの3階のスペースでした。

 

やはり、価値観の明確化から始められたのが、うまく運んだ要因でしょうか。

栗原:フランクリン・プランナーでは「生産性のピラミッド」と呼ばれていますが、構造として価値観を最初に考えることはとても重要なことです。最終的に日々の計画まで策定するにあたって、価値観から入って目標設定、月間計画、週間計画へと進んでいくわけですが、最初に「Why」について、「自分はなぜこれを行うのか」を考えることが大切です。
価値観を掘り下げることが本当に重要です。ここさえきちんと向き合うことができれば、仮に後で迷うことがあってもすぐに立ち返ることができます。逆にここを雑にやってしまうと、優先順位が明確にならず、計画や活動にブレが出てしまうことがあります。

価値観を掘り下げるにあたって、アドバイスはありますか。

栗原:何より時間をかけることが大切ではないでしょうか。スキルというよりも時間かもしれません。誰でも迷うことがありますし、そのときに価値観へと立ち返ると思いますが、そのときに、1時間で仕上げた価値観とじっくり100時間かけてつくった価値観とでは、まったく違うでしょう。たとえばスポーツ選手が試合に臨むときに、「自分はこれだけ練習してきたんだ」と自信を持つ感覚に近いものがあります。時間をかけただけ自信を持って判断できるのだと思います。

「明日の朝まで待ってられない」

優先順位が明確になるから、行動に直結するわけですね。

栗原:私は価値観をかなり深く堀下げましたから、優先順位が本当に明確になりましたし、たとえば、さきほど言った部屋の片づけにしても、価値観からスタートしていますから、単に掃除ということではなくなっているわけです。私の根底にある価値観とバシッとつながりました。
ですから、なかなか行動に結びつかない、という感覚どころか、「明日の朝まで待ってられない」状態になります。何をおいても待ち遠しい状態です。
価値観と活動が、意図せずにつながることもあります。実際に「こうつながるのか!」と驚くようなこともありました。こういう風に、価値観と活動計画が結びつけば、優先順位が明確になり、明日の朝が待ってられなくなります。

実際にはどのように進めればいいのでしょうか。

栗原:まず、1人でやる時間をとってください。誰も見ていない環境をあえてつくり、自分に本当に正直に向き合ってほしいと思います。恥ずかしがらず、カッコつけずに正直になってください。そして手を止めずに書き続けてほしいと思います。そうすれば、最初はしっくりこなかった価値観でも、考えて書くことを続けていけば、やがて新しいものが見えてくるでしょうし、「本当はこういうことだったのか」と納得できることも増えてくるはずです。
価値観にもしっくりきて、価値観を考える思考プロセスに慣れてきたら、自分の価値観を他の人に共有するのもいいことです。相手とのコミュニケーションも深まりますし、フィードバックをいただくことで、また自分の価値観も進化します。

手を使って書き続ける

デジタルではなく、あえて「手」を動かすということですね。

栗原:手を動かすことが重要です。スマホやPCもいいのですが、価値観や目標は、いまだ見えないものをクリエイトするアーティステックな世界ですから、手を動かすことで明らかに脳は変わってきます。
デジタルのスペースで真っ白な紙に書きあげるのは、相当なスキルがないと、かなり難しいことです。フランクリン・プランナーの白いスペースに自由に手を動かして書けばいいのです。特に構想を練っている段階では、手を動かすことが大切です。価値観、目標、月間の予定、このへんは手で書いたほうがいいでしょう。エネルギーの発揮のされ方が違うと思います。

メンターやコーチ、自分の師を見つけるのもいい方法でしょうか。

栗原:むしろ、そうすべきです。これは、平成進化論で有名な鮒谷周史さんが言っている言葉ですが、「成長のためには、信頼できる師匠、自分を鍛える場としての道場、志を同じくする仲間」この3つが必要です。

フランクリン・プランナーの生みの親である、ハイラム・スミスは、著書の中で「価値観」と「ミッション・ステートメント」と「役割」の3つが合わさったところが、自分の「もっとも大切なこと」であると言っています。価値観を考える際、ある程度、自分の活動のフィールドや役割が見えていたほうがいいと思うのですがいかがですか。

栗原:ミッション・ステートメントというのは、使命、どこで自分の命を使うのか、役割とは人間関係における責任のことだと解釈できると思いますが、ある程度そうした具体性は持っていたほうがいいと思います。それがないと、たとえば、具体的なソリューションを提示されたたときに、すぐに信じ込み、それに飛びついてしまい、振り回されてしまいがちになります。
ただし、価値観は誰でも持っていますし、じっくり向き合えば、自分の行動との整合性が必ず取れてくると思います。

栗原さんを拝見していると、「自分自身の自立から他者への貢献」と、「7つの習慣」の成長のプロセスを地で行かれている気がします。

栗原:他者への貢献と言えるのかどうかは別として、そう言われればそうかもしれません。先ほども申し上げましたが、やはり人から目の前で「ありがとう」と言われるのは、気持ちいいことです。少しでもお役に立てて、その人の成長につながり、「栗ちゃんのおかげで助かったよ」と言われることが何よりのエネルギーです。