第四の習慣 Win-Winを考える
人格(誠実、成熟、豊かさマインド)

7つの習慣 セルフ・スタディ

会社でも地域でも、「あの人はいい人なのに、今一つ信頼できない」という声を聞くことがあります。

その人たちには能力が欠けているのです。ビジネスや地域社会において、私たちは能力のない人を信頼することはできません。

しかし、「能力があっても人格を伴わない人」を信頼することもできません。腕だけはよくても不正直で不誠実な医者のところに行きたがる人はいないでしょう。

信頼を得るには、「人格」と「能力」がともに必要なのです。この双方を兼ね備えて、初めて「信頼」される人物となり得るのです。

では、信頼に足る人格と能力とは、いったい何を指すのでしょうか。

「人格」に不可欠な三つの要素として、「誠実」「成熟」「豊かさマインド」があります。

まず「誠実」とは、自分の価値観を明確に打ち出し、日頃の生活において、その価値観に基づいて主体的に計画し実行していくことです。有意義な「決意と約束」をし、それを守る力を身につけることで誠実さを高めることができます。

当たり前のことですが、「Win―Win 」の関係は、自分が本当に心から望んでいる「Win」が何なのかがハッキリとわかっていなければなりません。

あなたが自分自身と交わした約束を守ることができない人であれば、周囲もそうした雰囲気を敏感に感じ取るものです。これでは本当の「Win―Win 」の関係を築くことはできないでしょう。

「成熟」とは、勇気と思いやりのバランスです。成熟した人とは、自分の気持ちや信念を表現する勇気と相手の気持ちや信念を尊重する思いやりのバランスがとれている人のことをいいます。

ビジネスの世界でも、心理的な適性テストなどを行うところが増えてきましたが、そのほとんどは根底にこの勇気と思いやりの成熟度を測ろうとしているようです。

また、多くの人はこの勇気と思いやりを、二つのうちどちらか(優しければ厳しくない、厳しければ優しくない)で考えてしまいがちですが、決してそうではありません。

「Win―Win 」は「Win―Lose 」よりも何倍も厳しいものです。「Win―Win 」を目指すには、優しさだけではダメで、同時に勇気も必要です。

あなたが同僚と一緒に何か仕事をしようとしているとき、状況をよく理解する感受性、サポートする思いやりの気持ちと同時に、アウトプットに対する責任を厳しく求める姿勢も同時になければ、クオリティの高い仕事を成し遂げることは難しいでしょう。

「豊かさマインド」とは、すべての人を満足させることが可能であるという考え方です。

ほとんどの人は、この逆の「欠乏マインド」と呼んでいる考え方を持っているようです。欠乏マインドとは、すでに全体の量は決まっていて、誰かがそこから何かを取ると、自分の取り分が減ってしまうという、「ゼロサム(一方のプラスが他方のマイナスになり、両

方の得点の総和は必ずゼロになる)」の考え方です。

欠乏マインドを持っている人は、基本的に周囲の人と利益や名誉を分かち合おうとはしないものです。他の人の成功を素直に喜ぶことができないのです。

口では「おめでとう」といいながらも、心の中では嫉妬心でいっぱいになり、他人の成功は自分の失敗と考えてしまいます。こういう考え方ではチームプレーをすることが難しくなります。お互いの意見の違いや立場の違いを、相手の抵抗や反抗と見てしまうのです。

豊かさマインドを持つ人は、すべての人の満足感を満たすことが可能だと考えている人ですから、利益や成功を他の人と分かち合い、心の中から喜ぶことができる人です。

そうした人こそ、何が起こってもそれを自己の成長につなげることができるのです。

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