第五の習慣 理解してから理解される(まず理解に徹し、そして理解される)
理解することこそ「インサイド・アウト」

7つの習慣 セルフ・スタディ

「理解すること」がなぜ大きな力を持つのでしょうか。

それは、「理解する」という行動、考え方が、「第一の習慣」で紹介した「影響の輪」(自分がコントロールし、影響を与えることができる領域の活動)の中のことだからです。

コミュニケーションがうまくいかないと悩む要因のひとつは、「相手の気持ちへの不満」や「相手の気持ちが変わってくれない」ことへのストレスです。相手の気持ちは、自分の「影響の輪」の外のことです。自分がそこをコントロールすることはできません。結局、他人の考えや行動、環境、条件など、影響できないことに集中している限り、ほとんど何も解決することはできません。

しかし、相手を理解することはいつでも可能です。それはあなたがコントロールできる領域の事柄です。相手の真意を理解し、問題の核心を的確にとらえることができるようになります。そして、相手を理解すればするほど、相手を大切に思う気持ちが生まれ、貢献したい気持ちが強くなることでしょう。

これこそが、まさに「インサイド・アウト」(自分から始め、自分から変わることで、人間関係、組織に影響を与えることができる)のアプローチなのです。

明日からあなたのオフィスで、上司、同僚、お客様、あるいは普段関係がうまくいっていない関係部署や仕入れ先の人などに対し、一対一の時間をとるようにしましょう。

そして、毎日少しずつ彼らの話を聞き、理解するよう努めていきましょう。最初は抵抗や違和感を覚えるかもしれませんが、次第にその作業は、あなたのコミュニケーションの基盤となることでしょう。

相手に理解してもらうことばかりを求めたり、問題が起こる前に評価したり処方したり、自分の考えを主張したりする前に、まず相手を理解しようとする。これが仕事でもプライベートでも、大きな成果を生み出す第一歩となるのです。

もうひとつ、重要なインサイド・アウトの行動があります。

それは、自ら「フィードバック」を求めることです。フィードバックを受け、それに基づいて行動や発言を変えていけば、周囲との関係はとてもよくなります。

フィードバックを受けるには、謙虚さと同時に覚悟も必要です。自分がどんなに頑張っているつもりでも、どのように評価されているかはわかりません。当然、厳しい評価もあるでしょう。

また、自分の価値案やビジョンが明確でないままにフィードバックを受けてしまうと、十分な活用ができません。「自分」という確固たる基軸がなければ、単に周囲の価値観や意見に振り回されて終わりということにもなりかねないからです。

しかし、フィードバックを堅苦しく考えずに、もっと日々の仕事や生活の中に取り入れてみましょう。あなたのオフィスや家庭で、次の三つの質問を気軽にしてみましょう。

「私が続けていったほうがいいことは何ですか?」

「私がやめたほうがいいことは何ですか?」

「私が始めたほうがいいことは何ですか?」

そして、的確にあなたに対する真摯な思いを伝えてくれた相手に対しては、「フィードバックをありがとう。そのことについて話し合いましょう。あなたがいいたいのはこういうことですよね」と確認してみるのです。

その人のフィードバックに対して、あなたが行動を変えれば、フィードバックを与えた人は、あなたの変化に気づきます。そして、以前よりもっと肯定的に、あなたの影響力を受け入れてくれることにもつながるでしょう。

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