フランクリン・プランニング・システム 
イントロダクション-1【重要領域に生きる】

重要なこと緊急なことを区別する

皆さんの日々の行動やタスクが、「緊急なこと」なのか「重要なこと」なのかを区別しているでしょうか。これをしっかりと区別することは、時間という限られた資源の中で、心から願っている目標や優先事項を達成し、人生の成功を手に入れる第一歩なのです。

「緊急なこと」は、今すぐに対処することを求められていることで、「重要なこと」は非常に大切にしなければならないこと、あるいは大切にしたいことです。私たちの人生を豊かにし、本当の充実感をもたらすのは、「緊急」なことよりも「重要」なことを成し遂げた時ではないでしょうか。全ての活動を「緊急」と「重要」という観点であなたの行動を分析すると、「緊急かつ重要」、「緊急でないが重要」、「緊急だが重要ではない」、「緊急でも重要でもない」という4つに分類できると思います。これが「時間管理のマトリックス」です。

時間管理マトリックス

I領域の「緊急かつ重要」なことは、客先からのクレーム対応、突然の電話、上司から依頼された急ぎの仕事などなどです。第II領域の「緊急ではないが重要」は、業務の効率を良くする案を考えること、人材を育成すること、自分の能力を高める勉強や読書、健康維持のためのスポーツなどです。第III領域の「緊急ではないが重要」は、重要ではない多くの電話や、無意味な会議など、自分にとっては重要ではないけれども、自分以外の誰かにとっては重要なことです。最後に、第IV領域の「緊急でも重要でもない」ことは、噂話などの暇つぶしや、無意味な長電話など、単なる時間の浪費にあたることです。

重要なこと緊急なことを区別する

では、あなたにとって本当に実行するべきことはどの領域にあるでしょうか。第II領域の「緊急ではないが重要」な活動は、問題が発生することを見越してその予防をしたり、真の成果を出すための長期プランを考えたり、重要な会議やプレゼンテーションに備えたり、豊かな人間関係を築くなどです。長期的な視野にたってみると、自分にとって本当に必要なのは「緊急ではないが重要なこと」の領域にないでしょうか。

こういった活動をおろそかにすると、小さな問題が深刻な危機になりやすく、第I領域の「緊急かつ重要」なことに費やす時間が増える悪循環に陥り、ストレスも増えるばかりです。反対に、「緊急ではないが重要」である計画や予防や準備に十分な時間を費やすと、重要なことが差し迫った緊急な問題になるのを防いで、第I領域を減らす効果がもたらされます。先ほどの4つの分類のうち、もしも第I領域の「緊急かつ重要」にほとんどの時間を使っているとしたら、多くのことに迅速な対処をすることに専念するだけではなく、なぜ緊急なことが多く起きるのか、根本的なその原因と改善策を考えてみる必要があるかもしれません。

どうすれば第II領域を増やせるか

「緊急なこと」は、急いでいる相手、アラーム音、締め切り時間といった形で、すぐに対応することを強く迫るので、私たちはどうしても緊急なことを優先してしまいがちです。一方、「緊急ではないこと」は、自分自身でその重要性に気が付いて、実行するまで静かに待っています。目先の緊急なことにばかり気をとられていては、いつまでたっても重要なことを行う時間はできないのです。

では、次から次へと発生するタスクに追われる毎日で、一体どのように「緊急ではないが重要」なことに費やす時間を作ればよいのでしょうか。

もちろん、噂話で暇つぶしをするなどの、第IV領域で浪費する時間を減らすべきなのは明白です。でも、それだけで時間が足りるでしょうか。見せかけだけの緊急課題に対処する第III領域の時間を第II領域の活動に当てたら、もっと重要なことができるはずです。

このように、「重要領域で生きる」とは、緊急性ではなく重要性によって人生を動かしていくということなのです。行動の基準となる「重要なこと」はひとりひとり異なりますから、次はあなたの「重要なこと」は何なのかを明確にしていきましょう。


最重要項目を達成するための4つのプロセスについて学びましょう。