第3の案
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16第3の案• とことんポジシティブに考え、現実を見ず明るく振舞っていればよいのか?• すべての処方薬は所詮偽薬だと心の奥底でしらけきり、状況の改善を露ほども期待せずに達観していればよいのか?• ほとんどの善意の人間がそうであるように、事態はいつかきっと良くなるはずだとわずかな希望を抱きつつ、コツコツと地道に努力していればよいのか?どのアプローチをとろうとも、結果は知れている。戦争は戦争を呼び、被害者はつき従うだけの人間となり、現実から目を背ける人は現実に押しつぶされ、皮肉は何も生まない。私たちはこれまでずっと、今度こそ違う結果になると期待してやってきたが、それと同じことを続けていては、現実を直視していることにはならない。アルベルト・アインシュタインはこんな言葉を残している。「われわれが直面する重大な問題というものは、その問題を引き起こした時と同じレベルの思考では解決できない」最も困難な問題を解決するためには、考え方を根本的に変えなくてはならない。これが本書のテーマである。読み進んでいくと、過去―どんな過去であれ―から、これまでは思ってもみなかった未来に進む転換点に立っている自分を発見するだろう。自分のなかに変化する能力があったことに気づくはずだ。抱えている問題をまったく違う観点からとらえられるようになるにちがいない。新しい心の反射神経を身につけ、他の人たちは乗り越えられないと思う障害を突き抜けていけるのだ。その転換点から、自分自身の新しい未来が見えるだろう。未来の姿は、あなたが予想していたものとはまったく違うはずだ。問題を抱えたままでは、能力がすり減っていくだけである。しかしこれからは、だ

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