2020年も4月に入り、新たな環境へ身を投じることになった方も多いと思います。
また、新年度となり、新しい役割を担ったり、新たな目標を設定したり、気持ちを新たにしている方も多いことでしょう。
今、世界で注目されている「OKR」という目標管理のフレームがあります。
このフレームは、シリコンバレーのIT企業などで幅広く活用され、多くの成果を出していると言われています。
そこで、2020年度、新たな目標をフランクリン・プランナーで設定していくにあたり、「OKR」のコンセプトを取り入れた方法を紹介します。
Oとは「Objectives」の意味で、目的や目標と訳されます。単にGOALsGoals?ではなく、数値目標というよりは、定性的な目標だといえます。定性的というのは、数値化できない要素のことで、たとえば「お客様に満足いただけるカスタマーサービスを実現する」「インパクトのある商品をつくる」「コストカットを徹底する」といった目的・目標は、定性的な目標といえます。
次に、KRとは、「Key Results」からとったもので、主要な結果、つまり、Objectiveへの進捗を見るために、定性的な目的や目標を定量的な数値目標として設定するというものです。
これまで、目標設定といえば、スローガン的に、「社会にインパクトを与える存在になる」といった抽象的なものか、「売上10%アップ、利益率25%を守る」といった、単なる数値目標のどちらかでしかないケースがほとんどでした。
しかし、この「OKR」のコンセプトは、この定性と定量が両方含まれたものですので、ビジュアルな目標イメージと、追跡可能な数値目標の両方を兼ね備えることができますので、より具体的な行動と成果に結びつきやすくなっています。
ただし、「Objectives」の設定には、気を付けるポイントがあります。さきほど挙げた定性目標のサンプルは、単に数値が入っていないだけで、この目標によって、気持ちが高揚することはまずありません。
ここでは、出来る限り大きなチャレンジングな目的・目標を設定してみましょう。その中で、今年度1年間で到達しうる定量的な目標を設定しましょう。
このチャレンジングで大きな目標のことは、「ムーンショット」と呼ばれ、月に向かって目標を設定するというイメージでしょうか。たとえば、「いまだかつてない感動とインパクトを与えるイベントを提供する」という目標になるかもしれません。
この「ムーンショット」しての目標設定は、フランクリン・プランナーの目標設定用紙の最上部に記入します。
次に、ひとつのObjectiveに対して、2~3の定量目標を設定しましょう。もともとチャレンジングな目標を設定していますから、60~70%の達成度で成功とみなすような数値目標を設定してみましょう。たとえば、さきほどのムーンショットに対して、「イベントの企画を年間100個作成する」「データの取れるテストイベントを30個実施する」といったところでしょうか。
これは、目標設定用紙の2番目の欄に記入しましょう。
さらにここでは、その中間ステップとして、定量目標ごとの、さらにブレークダウンした、定量目標を設定します。
「イベントの企画を年間100個作成する」であれば、「1カ月に3人に取材する」「毎週1つのユーザー向けイベントに参加する」となるでしょうか。
これは、目標設定用紙の「中間ステップ」欄に記入します。
また、フランクリン・プランナーが便利な点は、その先の行動計画まで立てることができますので、O+KRで明らかになった目的と目標を、スケジューリングすることができる点です。あえていえば、O+KR+S(スケジューリング)」ということです。
中間ステップに設定した目標は、月間目標、週間目標へとブレークダウンされ、最後にはタスクへと計画していきます。
この「OKR」の考え方を、今年はフランクリン・プランナーで実現しましょう。